核医学検査 Molecular Imaging

FDG-PET/CTについて

PETとは、Positron Emission Tomography(ポジトロン・エミッション・トモグラフィ:陽電子放射断層撮影)の略称です。FDG-PET検査は、放射性同位元素をブドウ糖に結合させて[18F]FDGという薬剤を作り、静脈に注射します。

薬剤が全身にいきわたったところで撮像すると、悪性腫瘍など糖代謝が盛んなところに[18F]FDGが集積し、その状態を画像化することによって悪性腫瘍の有無を調べることができます。

がん細胞は、ブドウ糖を多く取り込む特性があり、その性質を利用して体内のがんの有無や位置、大きさなどを調べるのがPET検査です。CTでは形態の変化でがんを発見し、PETでは糖の代謝に基づいた画像でがんを発見し、両方の機器を組み合わせることにより診断能は飛躍的に向上します。

1回で全身を検査でき、腫瘍があった場合はその良悪性の鑑別や転移の有無についてみることが可能です。

PET使用される薬剤はブドウ糖の一種で、副作用の報告はありません。
また、体内に投与される薬剤は量が少なく、半減期も110分と短いため、被ばく量はごく微量です。およそ人間が1年間に自然界から受ける被ばく線量とほぼ同じで、人体にほとんど影響ありません。

核医学検査とは??

γ(ガンマ)線という放射線を出す薬(放射性医薬品)を血管から注射すると、特定の組織・臓器に薬が集まります。薬から出た放射線をカメラ(検出器)で捕らえて画像にします。
多くの検査は、20~30分ベッドに横になっているだけで終わってしまいます。

骨シンチグラフィ―

骨シンチグラフィ―では、がんの骨転移・骨腫瘍・微小な骨折の検出に用いられます。
放射性医薬品を注射して、骨に薬が集まる3~4時間後にガンマカメラにて撮影します。
骨シンチグラフィ―の薬は尿に排泄されるので、検査直前に排尿を済ませてもらいます。(尿が膀胱に残っていると骨盤部がよく観察できません)

撮影のときはベッドに仰向けになってもらうだけですが、体を動かしてはいけません。
撮影中はベッドがゆっくり動きます。(頭から順に足先まで撮影します)
約20~30分で検査は終了します。撮影されたデータは写真出力された後、核医学専門医がじっくり診断し、各診療科(病棟)へ結果が届けられます。

当院のガンマカメラ

半導体CT-SPECT装置
SPECT装置
3検出器型SPECT装置

2017年に全てのガンマカメラが最新機器へ更新されました!!

当院のPET-CT装置

2024年3月にPET-CT装置が最新機器へ更新されました!!!

最新PET装置に更新されたことにより、今までよりも高精細な画像を得ることが可能になりました!!!(右図)